JEN CITY

Case3:道端にて

休日の午後。
久しぶりにのんびりと過ごせる一日だ。
散歩でもしようかと近所をぶらつく。

こういう時は見慣れた町も少し違って見える。
道路沿いの花壇に花が咲いているのにも今まで気づかなかった。
ちょっとした発見に小さな感動を覚える。

あぁ、素敵な一日だわ。
と歩いていると、思わぬものを発見。

鈴木歯科!
あれ、こんな所に歯医者さんなんてあったっけ。
なんにしても、裸族の私にとって
鈴木という名は見るだけで嬉しい。
うふふ♪

JENを思い出してニヤけたその時だった。
ぐらっ・・・
頭に激痛が走り、ふらついた。
目の前が真っ暗になり意識が遠のいていく。
次の瞬間、私が見たものは!?

Dr『はーい、お口あけてねぇ。』
少年「こわいよー」
Dr『大丈夫、こわくないよぉ。』
少年「痛いのやだ」
Dr『じぇーんじぇん痛くないよぉ』
少年「ほんとに?」
Dr『じぇーんじぇん痛くない。先生嘘つかないよぉ』
Dr『ほら、じぇんじぇん痛くなかったでしょ?』
少年「・・・・・痛いよ。」
Dr『ふぉーっふぉっふぉっふぉ!冗談うまいんだからぁ』

こ、これは一体何!?
夢だわ、絶対夢だわ!!
パニくる私の脳裏にひとつの言葉が浮かぶ。

JEN CITY、、、

その瞬間、
再び目の前が真っ暗になり意識が遠のく…
気がつくと、私は道端に倒れていた。
はっ!!
見上げると、そこにはもう鈴木歯科の看板はない。

あれは一体何だったのだろう・・・
夏の午後の不思議な体験でした。

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